
絶望…安倍晋三のコロナ経済対策は「大大失敗」に終わる
いつまで無能ぶりを世界に晒すのだ
米国と比べて日本の経済対策は「Too little, Too Late(少なすぎる、遅すぎる)」の典型と言ってもいいだろう。
さらに「Too Fake(偽物すぎる)」を付け加えたほうがより適切かもしれない。
■与党内の事前調整すらままならない政権運営のグダグダぶり
米国は国内でパンデミックが発生している大混乱の中、連日のようにホワイトハウス・共和党・民主党が必死になって予算折衝を実施し、前述のような補正予算を次々と組み上げてきた。
日本は米国のようなパンデミックによる混乱状態に陥っていないにもかかわらず、4月末になって第1次補正予算がようやく組み上がりそうというありさまだ。
IMFのレポートによると、2020年の日本のGDP見通しもマイナス5.2%となっており、安倍政権の危機感のなさはあまりに異常すぎる。
その上、閣議決定された補正予算が公明党からの一喝で組み直しになるなど、与党内の事前調整すらままならない政権運営のグダグダぶりは尋常ではない。
日米では給付金を人々の元に支給するスピードも雲泥の差だ。経済対策は必要な時期を逸すれば途端に有効性が落ちてしまうものだ。
日本政府の政策は、一事が万事、少なすぎる、遅すぎる、偽物すぎる、を地で行く状況となってしまっている。
では、日本を未曽有の大不況に突き落とす原因は一体何であろうか。もちろん、新型コロナウイルスの存在が問題であることは言うまでもない。
しかし、政府の対応自体が輪をかけて経済的な問題を引き起こしている。
日本の緊急事態宣言は、欧米のような強制力を持った都市封鎖を行うものではなく、国民に自粛を求める仕様となっている。
しかし、それでもメディアによる私刑と組み合わさった政府の「要請」は、事実上の強制力を持っていることは自明のことだ。
たとえば、大手企業であれば自らのブランドイメージを保つため、政府に率先して協力せざるをえないことは大人なら誰でもわかる。
■無能ぶりを世間に晒し続けている安倍晋三
一方、資金繰りに余裕がない中小の店舗では営業を継続するところもあるかもしれないが、こちらは政府に大義名分を与えられた“正義マン”による事実上の摘発活動が盛んになっている。
たとえば、4月20日まで大阪府ではコールセンターに、特措法の休業要請の対象となっている店が営業しているという通報が500件以上寄せられており、
テレビメディアも自粛に必ずしも十分に応じていない商店街や行楽地などを槍玉にあげる報道を継続している。
このような動きによって自治体が「要請」に従わない施設の名称を公表し、SNSなどでの私刑を実質的に推奨する結果を招きかねない状況も生まれている。
本来、政府が実施するべきことは、民間企業が営業活動を再開・継続していくためのガイドラインを示し、可能な限り平時の環境に近い状況を維持することだ。
現在の環境下で個々の民間企業が世間の批判にさらされることを覚悟し、その営業活動を再開・継続する負荷はあまりにも大きすぎる。
したがって、政府が身体を張ってその責任を引き受けることは当たり前のことだと言えるだろう。
安倍政権はいつ終わるとも知れない戦いに国民を巻き込んでいる。
仮に緊急事態宣言が成功裏に解除されたとしても、「はい、今から通常通りの営業活動に戻ってください」と言ったところで、失われた産業や雇用が簡単に元通りになるはずがない。
安倍政権の新型コロナウイルスに関する経済対策への期待は既になくなった。
ただし、最低限のこととして、消費税減税を実現することで自らの政権が日本経済に与えたダメージの尻ぬぐいをしてから政権を退陣するべきだろう。
https://president.jp/articles/-/34848?page=1