電力の取引価格、底値「ほぼ0円」…緊急事態宣言の全国拡大後に「異変」
2020/05/10 18:45
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20200510-OYT1T50101/
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞で、
日中の電力消費が減っている。
その影響は電力の取引価格に及び、
市場では頻繁に底値のほぼ0円を記録している。
電力の取引市場は、
電力を売買したい発電会社や小売会社などが利用している。
発電量を見通して、
需要と供給のバランスで翌日24時間分の価格が決められている。
だが、4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大された後、
30分ごとに区切った1キロ・ワット時あたりの
「スポット価格」に異変が生じた。
事実上買い手がつかない0・01円が連日のように発生し、
昨年4月は1か月で一度もなかった底値取引が、計60回超に上った。
5月10日に取引された11日分の価格も、
午前9時半〜午後2時の10回分でスポット価格が0・01円。
5月第3週の月曜日にあたる昨年5月13日は、
最安値の午後0時台で5円超だった。
関係者の間では、しばらくは低調な電力需要が続くとの見方が多い。